私達の健康と栄養は日々の食事に大きく影響を受けます。

しかし、時には特定の健康問題やニーズに合わせた食事が求められることがあります。

そこで登場するのが「特別用途食品」です。今回は特別用途食品について解説します。

 

 

特別用途食品とは

皆さんは「特別用途食品」をご存知でしょうか?

特別用途食品は、乳児の発育や、妊産婦、授乳婦、嚥下困難者、病者などの健康の保持・回復などに適するという特別の用途について表示を行う食品のことを指します。(特定保健用途食品を除く)

特別用途食品は、どんな食品でも表示できるというものではありません。

特別用途食品として食品を販売するには、その表示について消費者庁長官の許可を受ける必要があります。(健康増進法第43条第1項)。

また、表示の許可に関しては、規格又は要件への適合性について、国の審査を受ける必要があります。

 

特別用途食品の種類

特別用途食品は大きく5つに区分されます。

 

➀病者用食品

一つ目は、病者用食品です。

この病者用食品はさらに低タンパク食、アレルゲン除去食、無乳糖食品、総合栄養食品、などに分かれます。

低タンパク食は特に腎臓疾患等を持つ人に適した食品で、主要なものとしてはタンパク質含有量の少ない米飯などが挙げられます。

アレルゲン除去食はその名の通り、特定の食物アレルギー患者の人に適した食品のことを指します。

乳アレルギー患者用の調整粉乳や育児用ミルクなどが代表的なものになります。

無乳糖食品は、乳糖不耐症、またはガラクトース血症の患者用に適した食品になりますが、乳幼児用の調整粉乳が多く、一つ前に紹介したアレルゲン除去食と重複している部分も多いです。

総合栄養食品は、疾患等により通常の食事だけでは十分な栄養を摂ることが難しい人のための食品であり、必要な栄養素をバランスよく含んでいます。

これら以外にも、個別評価型の病者用の食品として、脱水時の経口補水液や潰瘍性大腸炎患者用の食品も存在しています。

 

②妊産婦、授乳婦用粉乳

二つ目は、妊産婦、授乳婦用粉乳です。

これはその名の通り、妊産婦および授乳婦、または乳幼児用の粉ミルクのことを指します。

 

③乳児用調整粉乳

三つ目は、乳児用調整粉乳です。

母乳の代替食品として適するものを指し、乳児用調整粉乳や乳児用調整液状乳などが該当します。

 

④えん下困難者用食品

四つ目は、えん下困難者用食品です。

これらは、えん下困難者のための食品であり、水分補給用のゼリーなどが該当します。

また、2018年4月からは、液体にとろみをつける、とろみ調整用食品が嚥下困難者用食品が追加されています。

 

⑤特定保健用食品

五つ目は、特定保健用食品です。

特定保健用食品は、特別用途食品であり、保健機能食品でもあるという特殊な立ち位置の食品であり、特別の用途に適する旨の表示には「特定保健用食品」も含まれています。

「トクホ」のマークを見たことがあるという方も多いでしょう。

特定保健用食品は、その名の通り、特定の保健の用途を表示した食品のことを指します。

 

 

特別用途食品の開発と安全性

特別用途食品は、発売するメーカーが勝手に「特別用途食品」」と名乗ってよいものではありません。

特別用途食品の開発は、科学的な研究と規制のもとで行われています。

そのため、食品メーカーや研究開発は、特定の健康課題に対する効果を検証し、その根拠を提供する必要があります。

また、これらの食品は厳しい安全性基準を満たす必要があります。

このように、特別用途食品は消費者の健康と安全性を最優先し、開発、提供されています。

 

特別用途食品の利点と課題

厳しい基準や審査を終えて販売されている特別用途食品ですが、実際にどのようなメリットがあるのでしょうか?

特別用途食品の利点は、何といっても特定の健康課題へのアプローチが可能であることです。

例えば、特定のビタミンやミネラルを強化した栄養補助食費は、栄養不足を補う助けとなる可能性があります。

高齢者の場合、年齢による食欲低下で、通常の食事では十分な栄養を摂取できないこともあり、こういった特別用途食品が役立つケースが多いです。

しかし一方で、特別用途食品の誤った使用や過剰摂取は健康リスクを引き起こす可能性もあります。

摂取する人の健康状態の把握と、提供する人の正しい知識と指導が不可欠であると言えます。

このように、特別用途食品はむやみに摂取するのではなく、ケースに応じて適切に摂取することが重要になります。

 

特別用途食品の選び方と利用法

特別用途食品を選ぶさには、自分の健康目標やニーズに合ったものを選ぶことが重要です。

専門家の意見をや指導を仰ぎつつ、自分に適した特別用途食品を選びましょう。

また、自分が食べるのではなく、自分の家族や、仕事で誰かに食事を提供するために特別用途食品を選ぶこともあるでしょう。

その場合は、実際に食べる方の健康状態を正しく把握し、それに適した特別用途食品を選ぶようにしましょう。

また、それだけなく、食品のラベルや成分表を注意深く確認することも大切です。

加えて、適切な利用法を守ることも意識しましょう。

 

まとめ

いかがでしょうか?

特別用途食品は、複数の種類は存在し、摂取する方の状態に合わせた特徴のあるものを選択することが重要です。

過剰摂取などのリスクも把握しつつ、適切な特別用途食品はうぃ上手く活用していきましょう。

 

 

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