高齢者の健康と栄養は、生活の質を向上させる鍵です。

特に嚥下障害や消化器系の問題を抱える方々にとって、食事内容は慎重に考えなければなりません。

低残渣食は、これらの課題に対応した食事方法の一つになります。

今回は低残渣食について、おやつなどの関連性も含めて解説していきます。

高齢者施設の担当者様の方などは、是非チェックしてみてください。

 

 

低残渣食とは

「低残渣食」(ていざんさしょく)というものをご存知でしょうか?

低残渣食は、消化管への負担を軽減させるため、消化しにくい食物繊維の少ない食事のことになります。

そもそも「残渣」とは、食事の成分のうち消化吸収されないもののこと、いわゆる食物繊維のことを指しており、低残渣食は食物繊維を多く含まない食品ということになります。

また、食物繊維だけでなく、胃腸に負担をかけやすい脂肪の多い食品、刺激の強い食品、極端に冷たい食品などを控えたものも、低残渣食になります。

この低残渣食は、消化管手術後や消化管疾患などの場合に、食事療法の一環として用いられるものになります。

また、腹部の手術前など、腸管内容物を少なくする必要がある場合にも低残渣食を使用することもあります。

食事療法の一環として、低残渣食が適用される主な疾患としては、吸収不良症候群、クローン病、潰瘍性大腸炎などがあります。

 

低残渣食の7つのポイント

高齢者向けの食事やおやつとして、低残渣食を提供する際には、どいうった点がポイントとなるのでしょうか?それぞれ解説していきます。

食物繊維の種類に注意する

一つ目は食物繊維の種類に注意するという点です。

食物繊維には、大きく分けて2つの種類が存在しています。

1つは不溶性食物繊維、もう1つは水溶性食物繊維です。

どちらも消化されにくいのですが、特に不溶性食物繊維の方が腸への刺激が大きいため、注意が必要です。

不溶性食物繊維は、セルロースに含まれています。

そのため、豆類の皮や、山菜、きのこ、海藻、ごぼう、れんこん、こんにゃく、とうもろこし、もやし、にら、プルーンなどといった食材に注意すると良いでしょう。

 

脂質の少ない食品を選ぶ

二つ目は、脂質の少ない食品を選ぶということです。脂質が多い食品は、胃腸に負担をかけやすく消化を妨げる要因の一つとなります。

市販されている洋菓子やスナック菓子などは、脂質が多いため避けるべきでしょう。

また、低残渣食のおやつを作る際には脂質を含みすぎないような食材選びを心がけましょう。

 

調理で脂質をカットする

三つ目は、調理で脂質をカットするということです。

脂質の少ない食品を使うだけでなく、調理方法で脂質を減らしていくことも大切です。

 

食物繊維を断つように調理する

四つ目のポイントは、食物繊維を断つように調理することです。

低残渣食を作る際には、食物繊維を断ち切るようにカットすることが大切です。

また、すりおろす、裏ごすなどの調理方法も有効になります。ひと手間加えることで、食物繊維を断つことができるように調理しましょう。

 

調理に使う油を控える

五つ目は、調理に使う油の量を抑えるということです。

油を使って調理する工程はできるだけ減らし、電子レンジなどを活用すると良いでしょう。

また、焦げつきにくいフッ素樹脂加工のフライパンを活用するなどもおすすめです。

 

野菜や果物は皮をむく

六つ目は、野菜や果物の皮をむいて使うという点です。

野菜や果物の皮には、食物繊維が含まれています。そのために皮をむいて活用する、もしくは食物繊維を断つような処理をして活用するのが良いでしょう。

ただし、食べる方の体調に合わせて調理するのが良いでしょう。

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加工食品は栄養成分表をチェックする

最後は、加工食品の栄養成分のチェックです。

加工食品を活用する際には、忘れずにチェックすることが大切です。

 

低残渣食のおすすめのおやつ5選

低残渣食のおやつは、消化しやすく食物繊維を少なくした柔らかくて滑らかな食品から選ぶことが一般的です。

以下に、低残渣食のおやつの代表的な例をいくつか挙げていくので、是非チェックしてください。

プリンやゼリー

滑らかで口当たりの良いプリンやゼリーは、低残渣食の代表例です。

無糖のゼリーや果物ゼリー、プリンは、柔らかくて食べやすく、消化しやすい特徴を持っています。

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フルーツソースやピューレ

バナナソースやりんごソース、マンゴーピューレなど、フルーツを煮て滑らかにしたソースやピューレは、消化管に優しいおやつの一つです。

こちらは単独で食べるだけでなく、パンケーキやヨーグルトにかけたり、デザートのトッピングとしても利用できます。

 

マフィン

低残渣食向けに作られたマフィンは、柔らかくてふんわりとした食感が特徴です。

アップルソースやバナナを使ったマフィンは、一般的な小麦粉の代わりに米粉やオートミールを使用して作られることもあります。

 

 

アイスクリーム

特にアイスクリームは、消化しやすいため、低残渣食のおやつとして人気があります。

果物を混ぜたり無糖のものを選ぶと、より健康的な選択肢になります。

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スムージー

柔らかいフルーツやヨーグルト、アーモンドミルクなどをミキサーで混ぜたスムージーは、栄養を取りながら消化しやすいおやつとして適しています。

シナモンやバニラエッセンスを加えて風味をプラスすることもできます。

 

これらはあくまで一般的な例であり、個々の健康状態や食事制限に応じて、医師や栄養士と相談しながら選ぶことが重要です。

 

まとめ

いかがでしょうか?

低残渣食は、嚥下障害や消化器系の問題を抱える方々にとって必要な食事になります。

ただし、そういった食事の中でも、おやつによって生活の中に楽しみをもたらすことは可能です。

今回紹介したポイントや、おやつの例を参考に、低残渣食のおやつを作ってみてはいかがでしょうか?

 

 

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