食後の楽しみとして食べられているデザートですが、栄養補給としての役割も果たしています。
特に、嚥下・摂食能力が低下しているような高齢者の方にとっては、デザートでの栄養補給は重要です。
今回のコラムでは、デザートでの栄養補給、特に「鉄分」に関する情報に絞って解説していきます。
鉄分を摂取する重要性
「鉄分」と聞くと、貧血の症状がある人が意識して摂取するべき栄養素とイメージする方も多いのではないでしょうか。
しかし、それだけではありません。
鉄分は人間が身体を維持するために必要な栄養素の一つです。 鉄分は現代女性に不足しやすい栄養素の代表格です。
20~49歳の人の1日における鉄分の理想的な摂取量は、男性では7.5mg、女性では10.5mgが推奨されているそうです。
つまり、男性よりも女性の方が鉄分を多く摂取する必要があります。
少なく感じるかもしれませんが、サプリメントや栄養強化食品などを摂取しなければ、なかなか推奨されている量を満たすことは難しいです。
鉄分が豊富な食品を3食また、間食を食べて補っていき、こつこつと積み重ねていくのが良いでしょう。
高齢者でも注意すべき貧血
貧血というと、若者や女性に起きやすいイメージがあるかもしれません。しかし、高齢者の方でも貧血には注意が必要です。
特に、高齢になってくると鉄分不足だけでなく病気によって貧血となってしまうケースもあります。
高齢者が貧血となってしまう一番の要因はやはり鉄分不足でしょう。
年齢を重ねることによって食事の量が減少し、必要最低限の鉄分が摂取できなくなってしまうことがあります。
またそれ以外に、十分な鉄分を含む食事を取っていたとしても、加齢によって消化器官の機能が衰えてしまい、体内に鉄分を吸収することができなくなってしまうこともあります。
加えて、体内に鉄分が十分にあったとしても、悪性腫瘍や膠原病、また感染症などの様々な病気が原因となり、鉄分がうまく利用できず貧血になってしまうこともあります。
これら以外としては、老人性貧血と診断されることもあるでしょう。このように、高齢者にも貧血は起き、その原因は様々になります。
様々な原因が複合的に影響することも多いため、注意が必要になるでしょう。
高齢者に必要な貧血対策5選
高齢者でも注意が必要な貧血ですが、どういった対策を図る必要があるのでしょうか。
それぞれ解説していきます。
鉄分を摂取する
一つ目は鉄分を摂取するということです。
貧血の原因に多いのは鉄分不足であり、これらが原因の貧血は「鉄欠乏性貧血」と言われています。
鉄欠乏性貧血にならないためにも、1日必要とされている鉄分摂取量(男性10mg、女性18mg)を毎日3回の食事で確実にとっていくことが大切です。
鉄分には吸収されやすい「ヘム鉄」と吸収されにくい「非ヘム鉄」が存在しています。
ヘム鉄は魚や肉に、非ヘム鉄は貝類や野菜に多く含まれている傾向にあります。
鉄分を意識して摂取する際には、吸収されやすい「ヘム鉄」を十分とるように心がけるようにしましょう。
ビタミンB12・ビタミンC・葉酸を摂取する
二つ目は、鉄分以外の貧血に効果的な栄養素を摂取することです。
ビタミンB12は魚介類であるサケやイワシ、貝類のアサリやシジミ、またチーズやレバーに多く含まれている栄養素であり、赤血球の生成を促してくれます。
ビタミンCは野菜、果物、芋類に多く含まれている栄養素であり、鉄分の吸収率を高める作用があります。
葉酸は、肉類、レバー、卵黄、大豆や、緑黄色野菜に多く含まれており、正常な赤血球を作る手助けをしてくれる作用をもっています。
こういった、鉄分以外の貧血に効果的な栄養素も併せて摂取することで貧血対策を図っていきましょう。
鉄分の吸収を妨げる食材に注意する
三つ目は、鉄分の吸収を妨げる食材に注意するという点です。
特定の成分を含む食材や食事の中には、鉄分の吸収を妨げるものが存在します。
例えばコーヒーや紅茶、緑茶に含まれているタンニンは、鉄と結びついて鉄の吸収を妨げる働きします。
そのため、貧血の症状がある場合は控えた方がいい食材になります。どうしても飲みたい場合は、食後少し時間を空けてから飲むのがいいでしょう。
また、玄米やライ麦などに含まれているフィチン酸という成分は、鉄分の吸収を妨げる働きをします。
栄養価の高い食材ではありますが、貧血が気になる際には玄米やライ麦を含んだパンを食べることは控えた方がよいでしょう。
鉄分を摂取するだけでなく、こういった鉄分の吸収を妨げる食材にも貧血の際には注意しましょう。
バランスよく規則正しい食事を取る
四つ目は、バランスよく規則正しい食事を取るという点です。
特定の栄養素に気を使うことも大切ですが、貧血を防ぐためには様々な栄養素が複合的にかかわってきます。
そのため、1日3食、動物性食品や植物性食品をバランス良く組み合わせた食事を、規則正しく食べることが大切になります。
食欲がない場合もあるかもしれませんが、そういった時でもヨーグルトやフルーツなど、比較的食べやすいものを少しでも食べるようにするのがおすすめです。
間食を上手に活用する
五つ目は、間食を上手に活用するという点です。
1日に摂取することが推奨されている鉄分を3食だけでは取り切れない場合は、間食で鉄分を摂取することも有効です。
特に高齢者となると、食事量が減少するため、通常の食事だけで鉄分を摂取することが難しくなります。
プルーンやレーズンなどのドライフルーツには鉄分が多く含まれているため、間食として食べるのもおすすめです。
また、高齢者でも食べやすいようなプリンやゼリーといった形状で、鉄分が多く含まれているものを食べるのも良いでしょう。
鉄分摂取におすすめのデザート
ひとつ前の章で、間食で鉄分を摂取することについて紹介しました。
では、鉄分を多く含むようなデザートやスイーツとしては、どういったものが挙げられるのでしょうか。
鉄分を多く含むものとしてはプルーンなどが有名です。ドライフルーツなどで食べれば、気軽に鉄分を摂取することができるでしょう。
ブラックチョコレートにも鉄分が含まれています。ベリー類やオレンジと一緒に食べると、甘味が増して美味しく食べることができる上に、吸収率もアップするのでおすすめです。
また、抹茶にも鉄分が含まれています。コーヒーや紅茶の代わりとして、スイーツと一緒に抹茶を飲んだり、抹茶味のスイーツを食べるのも良いでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
高齢者でも貧血には注意が必要であり、必要となる栄養素の摂取や規則正しい食生活を送ることが対策としては重要となります。
間食やデザートなどで上手に鉄分を摂取してみてはいかがでしょうか。
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